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専門コラム 第57話 チラシで住宅の見込み客を集める方法

本コラムの第55話では、住宅営業にも簡単に試せる小工事向けの手作りチラシに関して、その使い方や注意点を紹介しました。

 

チラシと言うと、もちろん新聞折り込みが代表的ですが、最近は新聞を取らない家庭向けに配布されことも多くなりました。

そして、今でもモデルハウスや現場見学会の動員に欠かせない、重要なマーケティングツールのひとつです。

 

今回のコラムでは「チラシで住宅の見込み客を集める方法」と題し、現場見学会を想定して、目標設定からテキストコンテンツにどのような内容を配置すれば良いかを検討してみましょう。

  

チラシで住宅の見込み客を集める方法

チラシマーケティングの基本項目はそれほど多くない

チラシの本文に表現する項目はそれほど多くありません。

 

まず、先回のチラシに関するコラム(第56話)で紹介した「ヘッドコピーの3要素」のうち、「ターゲット設定」と「ベネフィットの設定」を抜き出します。

これに「オファーの提示」を加えると記載すべき項目はほぼ完了です。

 

つまり、チラシマーケティングの基本項目は、

• チラシの目標を営業間で設定し

その上で、

• ターゲット設定

• 顧客が得られるベネフィットの設定

• 魅力的なオファーの提示

を再検討します。

 

(なお、見学会のチラシでは分かりやすい案内図の提示が欠かせません。この点もお忘れなく。)

 

一見、項目数が少ないようにも思えますが、あくまで基本項目です。

効果的な広告とは、一目で誰のために書かれた広告(情報)か分かることです。

逆にあまりに多くの情報を盛り込むと、見る人に総花的な印象を与えてしまいますので注意してください。

 

またどんなチラシを打つにしても、ヘッドラインにどのようなワードを持ってくるかは最重要項目です。

これについては、前回のコラムを再度参考にしてみてください。

 

見学会に来ていただきたいのはどんな人・家族なのか?

それでは、各項目について細かくみていきましょう。

 

1)チラシの目標を再度見直してみよう(goal)

住宅会社が打つチラシの目的は、新規見込み客の集客や既存見込み客のランクアップにあります。

そしてこのとき大事なことは、営業ごとに何人ぐらいの新規を集められるか、また既存見込み客のランクアップが何名ぐらい達成できるか見立てを立てておくことです。

 

これはイベント(現場見学会)の動員目標を設定することですが、営業マンによっては苦手に感じる方もいるでしょう。ただし営業を始めて2年目ともなると、もう言い訳もできません。

 

特に既存見込み客からの動員は重要です。何故なら、ここは日々の営業活動の質が如実に問われるからです。

 

なお、一般的にニュースレターが成功している営業は、多くの既存リストからの動員が期待できます。

特にベテランやトップクラスの営業は、駆け出し営業の手本となるよう、既存リストから一人でも多くの動員を目指して欲しいものです。

 

2)見学会に来ていただきたいのはどんな人?(target)

ここからはチラシの内容になります。

 

今回の現場見学会に、どんな人(どんな家族)が来ていただきたいか、あらかじめ決めておくことは大切です。

言い換えれば、どんな属性、悩み、願望を抱えている客層なのかを設定するということです。

 

もちろん見学会は幅広い客層から注目されることがベストです。

それでもたとえば、アフターコロナを意識して「夫婦それぞれのワークスペースがある家」といったように、見学会独自のコンセプトを設定しておくと、チラシの注目度はより高まります。

 

つまりターゲット設定は、チラシのサブタイルにも関係してくるということです。

もちろん設定したサブタイトルが当たれば、多くの新規集客を実現できます。

  

魅力的なオファーを提示できているか?

3)会社の特徴、違いは何か?(benefits)

これも前の項目と重なることかもしれませんが、競合に対してあなたが所属している住宅会社が「どのような特徴があるか」を明確にしておくことも重要です。

 

地域ビルダーや工務店は、意外にこの部分を不明確にしていることがあります。

 

どんなことでも構いません。自社のウリ(benefits)は何なのか? また今回の見学会における自社の特徴、違いは何か? 今一度チラシ出稿の前に、営業全員で検討してみましょう。

 

たとえば高性能住宅が自社のウリとしたら「創業当初より全棟C値測定を実施しており、性能について職人さんの意識も高い」ことなどは、ぜひチラシにも盛り込むべきです。

 

4)魅力的なオファーを提示できているか?(offer)

チラシマーケティングに欠かせないものが、魅力的なオファーの提示です。

 

住宅会社の場合、オファーとしてよく出てくることに、特定の機器や設備を無料サービスが挙げられます。なかでも多いのは、成約に至った場合に付けられる冷暖房(空調)システムや、キンチン等のグレードアッププランです。

 

いずれにしてもチラシに盛り込むオファーは、お客様が「今すぐ行動したくなる条件」であることが重要です。

その他では、「お客様の声」「推薦の言葉」など、第三者の評価をチラシに加えた方が良いという意見もあるでしょう。

この辺も含めてチラシの内容を検討してみましょう。