専門コラム 第406話 ショートフィルム『The Power of the Word(言葉の力)』とは

あなたは『The Power of the Word(言葉の力)』というショートフィルム[1]を知っているでしょうか?
筆者がこの『The Power of the Word』を知ったのは、マーケティングやDRMに夢中になり出した現役営業マンの頃ですから随分以前になります。
また当時は動画コンテンツがこんなに発達していません。ですから『The Power of the Word』の内容を知ったのも、誰かのテキスト記事からです。
そして先日この短いムービーを、偶然YouTubeで発見しました。
『The Power of the Word(言葉の力)』とは、一体私たちに何を伝えているのでしょうか?
[1] [ショートフィルム「The Power of Words」(言葉の力)](https://www.youtube.com/watch?v=ykEsvjFxthU)
ショートフィルム『The Power of the Word(言葉の力)』とは
『The Power of the Word(言葉の力)』とはどんな動画か?
動画を見ていただくと分かるとおり、『The Power of the Word(言葉の力)』が伝えたいこと。それは、ムービーの終盤に出てくる「Change your words. Change your world.」(言葉を換えなさい。そうすればあなたの世界が変わる)というシンプルなメッセージです。
ショートフィルムでは、盲目の年老いた物乞いが、街中で座り、ダンボール紙に書かれた言葉で、道ゆく人からコインが投函されるのを待つと言う筋。けれど反応はいまいち奮いません。
そんな時、全身黒ずくめのクールな印象の若い女性が、年老いた物乞いの前を通り過ぎます。ところがすぐさま彼のもとに戻ると、ダンボールに書かれたメッセージ(そこには「I'm blind. Please help」と書かれていました)を、何やら手際よく書き換えます。そして書き終えると、彼女は何も言わずその場を去ります。
すると、突然状況は変わります。
それまで物乞いに無関心だった若い女性を中心に、コインが次々と投函されていくのです。これには当の物乞い本人も驚きます。
しばらくすると、さっき現れた黒ずくめの女性が物乞いの前で再び立ち止まります。
彼女に気付いた物乞いは「あなたがやったことを教えて欲しい」と懇願します。
すると「私がしたことは、あなたが書いたのと同じ意味のことを書いただけ」と言い、最初と同じように、彼の前からまた姿を消します。
彼女が書いたこと。それは「It's a beautiful day.And I can't see it」
このメッセージはもちろん、このショートフィルムを見た広告マンにも響きますが、このチャンネルの運営者が言うとおり『「言葉の力」というのは、街中の広告や友人との会話など、身近な所にも』見つかるはずです。つまり「言葉の力」は、街中にいる、ありとあらゆる人に訴えかけるものだと。
もちろん、恋人や夫婦といったパートナーシップでも特に重視したいことが「言葉の力」ですよね。
またビジネスに関わる方以外にも、ソングライターや、広くはブックライターにも、このショートフィルムが与えた影響は計り知れません。
言葉を換えるだけで人々の行動はガラリと変わる
「I'm blind. Please help.」(盲目の物乞いです。どうかこんな私にご援助を!)
↓
「It's a beautiful day.And I can't see it」(素晴らしい一日 でも私はその一日を見ることもできません)
よくできたストーリーです。実際にも起こりそうです。
ただ言葉には実際に人を動かし、また環境を変える力が確かに備わっています。
それを実際にやってのけたのが、アメリカで発祥した広告産業です。またこれに端を発する、ダイレクトレスポンスマーケティングといってもいいでしょう。
ビジネスで大成功を収めた多くの方が知っていること。
それは、言葉には人を動かすパワーが宿っていることです。
言葉を換えるだけで、人々の行動はガラリと変わります。
お客さんに物を買って貰えるのも、買って貰えないのも、全て言葉の力が大きく関係しています。
そしてこれら全てのことを、この短いストーリーに詰め込んだのが『The Power of the Word(言葉の力)』です。
その意味で言うと、私たちのような営業マンはもちろんですが、多くの起業家にも見てもらいたい動画です。
ダイレクトレスポンスマーケティングの魅力。それは答えが無数だということ
このショートフィルム『The Power of the Word(言葉の力)』には、僕らを惹きつけてやまない理由がもう一つあります。
簡単に言うと、与えられた状況によって、答えは無数にあると言うこと。
つまり、「It's a beautiful day.And I can't see it」が正解とは限らないということです。
これがダイレクトレスポンスマーケティングの魅力といわれるもの。一度知ると、その深みにハマってしまう理由です。
よくブログなどで、ダイレクトレスポンスマーケティングの解説記事、著名なマーケッターや DRM の理論を紹介している記事を見かけます。これは自分の知識を参照するものとしては役に立ちます。ただ役に立つサイトと、うまいレスポンス広告が考えられるかはまったく別物です。
このコラムがきっかけで、ダイレクトレスポンスマーケティングの魅力、また DRM って面白そうと感じたられた方は、このショートフィルムのことを、あらためて思い返してみてください。