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専門コラム 第251話 ビジネスのそばに自分の得意分野を置くこと

    

このコラムを読まれている方は、前回紹介したブリッジワークの高橋さんの『凄腕営業マンたちのセールス術[1]』のアーカイブ(Part 1〜Part 5)は、ご覧いただけたでしょうか?

まさに全てが【神回】と言える内容だったと思います。

また今回披露していたセールス術は、どれも奇抜なものはなく——ニュースレターの回もありましたよね——どれも自己のセールスに取り入れ易いものと言えるでしょう。繰り返すようですが、ぜひあなたのセールスに生かしてみてはと思います。 また高橋さんは最後のPart 5 で、伝えたかったメッセージがあります。
これは、筆者にも響く言葉でしたので、自身の言葉に置き換え、皆さまと共有できたらと考えます。


[1] [凄腕営業マンたちのセールス術]

  

ビジネスのそばに自分の得意分野を置くこと

1 自分の得意分野をビジネスの側に置いておくこと

 

動画を聞いてもらえたら分かることなのですが、
高橋さん曰く「自分の得意分野を、自分のビジネスの側に置いておくこと」。

これが稼ぎ続ける大きな力になるということを言っていました。

そして、高橋さんがずっと営業というフィールドで戦えた理由は、
「自分の会社で、マーケティングのことを語らせたら右に出る者がいないぐらい、ことマーケティングに関して勉強をしたから……」と言います。

筆者もかなりダイレクト・マーケティングにはハマった口ですが、
それが子供と大人レベルと言っていいほど差があり、高橋さんは当然ながら相当な数のマーケティング関連の書籍を読み込んでいます。またそれを深いレベルで咀嚼しています。

そしてマーケティングの本質を正しく理解しているから、時代がネットマーケティング、 SNS マーケティングが主流になろうとも全然ブレません。。

高橋さんは「それがなかったら、いまこんなこと(「こんなこと」とは、ブリッジワークでのコンサルワークのこと)はやっていないですね(笑)」と言います。

そして、営業で“ぶっちぎりの最下位”だった高橋さんを決意させ、自分に課したこと。それこそ広告という商品について、徹底的に勉強するというものです。

これが自分の持つ得意分野であり、自分の強みなのだと言います。 また自分の持つ得意分野を持つことで「自分のストライクゾーンのお客さまは必ず落とすようになれた」そうです。

   

2 当時はまだ「酒呑んで距離を詰める系」が営業の主流

 

しかし自分の得意分野を把握すると言うことは、同時に弱みも掴んでいる必要があります。

高橋さんにとっての弱みとは、お酒・ゴルフなどを武器に、顧客との距離を詰める営業スタイルです。

高橋さんは言います。
「広告業界でも担当者とお酒を呑んで(あるいはゴルフをし)、そしてお互いに距離を詰めたところで取引の話を発展させる。また仲良くなってから“売るぞ!”みたいなセールスが中心でした」。

そんな訳で「しょっちゅう仲間から言われたことは、“酒も呑めなくて、よく営業なんかやっているな”」だったそうです。

「もちろんそういう時代ですから、僕以外のトップの連中は、漏れなくお酒やゴルフなどを武器に顧客との距離を詰める営業スタイルでした。僕もそれが出来たら、どんなにいいかと思いましたが……」

高橋さんは、熱血体育会系営業マンは嫌いだからやりませんでしたが、「酒呑んで距離を詰める系は、自分に出来たらやっていただろう」と回顧しています。

でもそれが出来なかったから、広告やマーケティングについて、誰にも負けないだけの知識をつけたそうです。

ここであの言葉が甦ってきます。

人が生きている限り奪うことができないものがある。それは知識である。

財産や肩書などは無くなってしまうものだけれど、一旦手にした知識は誰にも奪われない。だから知識を身につけよう。

ユダヤの教えでも語られる「知識」「知性」の尊さ(令和5年1月1日投稿)

   

3 自分の得意なことなら何があっても諦めず続けられる!

 

高橋さんは当時の広告業界にあって、ある意味で営業としては致命的とも言えるハンディキャップを背負います。でも考えてみれば分かりますが、営業の方法なんて幾らでもあります。

あなたの強み・弱みは何でしょう?

考えてみれば自分の営業スタイルも、自身の強み・弱みを知ってから飛躍しました。それがなかったら、もっとつまらない営業人生に終わったことでしょう。

そして本コラムでニュースレターを薦めるのも、同じような悩みを抱え、ブレイクスルー出来ないことに、不甲斐なさを感じている方もいるのではと思うからです。

「このことは、最近流行っている SNS 集客も同じこと」と高橋さんは言います。

「いくら SNS が流行っていたからと言って、話すのが苦手な方なのに YouTube を使おうなんて考えても無理ですよね。同じように、インスタ使おうと考えても、視覚に訴える素材がなければインスタ効果を狙おうとしてもこれも無理なんです」

「それより、自分の強みを生かせる SNS をハブにして組み立てていくという風にしなければ、SNS 集客は役に立ちません」

これは、言葉を書くことがイヤな人に、いくらニュースレターを薦めたところで続かないのと同じです。あなたが書くより話すことに自分の強みがあるなら、もっと他にも適切な方法があるはずです。
(とは言っても、あなたが営業なら、自分のお客さまにハガキ一枚ぐらいは出して欲しいものですが……)

「自分の得意分野を、自分のビジネスの側に置いておくこと」

自分の得意分野とは、自分が好きなことと関連性がありそうです。
そして自分が好きなことなら、何があっても諦めず続けられることかもしれません。 皆さんの健闘を陰ながら応援しております。

  

  

  

 

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

 

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

営業マンの業績アップを目的とした人事考課制度を構築するための指導、教育・助言を行っています。

また、人事考課制度を戦略的に活用し、高確率で新規顧客を獲得するための方法論を日々研究しています。