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専門コラム 第219話 ニュースレター効果に潜む普遍性、また再現性とは?

    

2カ月前ぐらいに書いたコラムに、あるメルマガを題材に書いた記事(専門コラム 第210話『お客さまはこの店をどういう理由で選んでいるか?』2022.07.26投稿)を上げました。

今回と次の回は、同じメルマガから、筆者が強くインスパイアされたエピソードを取り上げてみます。

このエピソードから感じ取っていただきたいこと。

それは、
1)ニュースレターは、消費者相手に展開する業種に限らず、法人を相手に商売を展開する場合にも使える
2)会社が展開する事業が真っ当なものなら、ニュースレターの効能は常に「再現性」がある
ということです。

それでは、みていきましょう。

  

ニュースレター効果に潜む普遍性、また再現性とは?

1 BtoBもBtoCも大きな違いは無い?

 

法人相手に営業する業種を 一般的に BtoB(Business to Businessの略称)ビジネスといいます。

BtoB の対義語は BtoC(Business to Consumerの略称)。
ちなみに、我々がやっている住宅営業は BtoC ビジネスに該当します。
このことは皆さんも周知のことでしょう。

このコラムでも両者に違いは、何回か説明しています。

両者の違いをあえて言うなら、直接エンドユーザーにアプローチする BtoC のほうが、営業方法が良くも悪くも“泥臭く”なりこと。そしてそのことが関係してか、BtoB は BtoC より営業のアプローチ等がスマートです。

別の見方をすると、それだけ BtoC 営業のほうが、仕事としては「難しい」といえます。

これは保険セールスなどをみると分かりますが、保険募集人という仕事、これはわずか一年もしないうちに、大半の人が去っていきます。それだけ厄介できつい仕事ということです。

ただ大局的にみて、BtoBもBtoCもそれほど大きな違いはないというのが筆者の意見です。

それはどちらも「人の思い」に左右されるものであり、同時に顧客の「信用・信頼」が深くかかわってくるからです。

そして「人の思い」も「信用・信頼」も、言ってみれば「感情」そのものです。

本筋から逸脱してしまうといけないので、この辺りのことは別の機会に譲りたいと思います。

ただ繰り返すようですが、BtoB も BtoC も、根本のところで人間の「感情」を中心にビジネスが成り立っています。したがって、両者に大きな差異は無いという見方をこのコラムではしています。 そして今日紹介するエピソードは、ニュースレターによって、BtoB ビジネスでも小さな成功が起こることを伝えています。

   

2 卸売り業でも変わらずニュースレター効果があった!

  

前回同様、メルマガの主は伏せさせてください。

ただ彼が主宰する〇〇系実践会には、現在も入会希望者が集まっており、今回皆さんとシェアする会社は、実践会に加わったのが 1 年にも満たない“ニューカマー”です。このコラムに何らかの興味を寄せる皆さんと立場は大きく変わりません。

ちなみにこの会社はどのような事業かというと、
テイッシュ・トイレットペーパー・おむつなどの衛生用紙、印刷用紙・特殊紙などの卸売り業。そして現在社長を務めているのが三代目。事業歴はある程度長い会社と想像します。

そして実践会に加入するなりその会社が行ったのは、とりあえずオリジナルのニュースレターを作り、これを相当数出した模様。ちなみにこの実践会には、特に強制事項はありません。したがってニュースレターを出さない会社もあります。

また驚くことに、せっかく出していたのを止めてしまった会社もあるようです。
(さまざまな業態がこの実践会に登録しているため、ニュースレターが必須項目に出来ない面もあるのでしょう。)

どうして驚いたかと言うと、おそらく主宰者が誰かを知ったら、この人の実践会メンバーだったら、多くのメンバーさんが「ニュースレター効果」を実感しているものと想像するからです。

思うに、この践会でもニュースレターを出す会社は、(パレートの法則ではありませんが)トップ 2 割ほどのごく一部だけかもしれません。ニュースレターをやめることは、何か他の代替え策を講じなければ、リストを捨てているのとほぼ同じです。また実践会に加わわる意味も、多分なくなります。

もちろんレターを出している会社は、その効果の恩恵を受けていることを、実践会の情報誌等で何らかの効果を報告しています。 そしてその報告に後押しされて、先の三代目はニュースレターを発行しました。この段階ではまだ代表の頭の中は、本当に反応があるかどうか信じられなかったことでしょう。

   

3 業種が卸売り業というのがミソ

 

そして開いてみると、「こんなことが本当に起こるんだ」というレベルで、三代目も社員にも喜ぶ声が上がりました。

というのも、ニュースレターを出してみると、取引先や顧客からファンレターのようなものが届いたからです。

ビックリしたのは商品を購入いただいたのは我々なのに、このような直筆手紙が来たことです。まさか弊社にもハガキが来るとは。社内は盛り上がり本当にこんな事が起こるのだと〇〇系実践会の再現性というのを実感しました。(弊社でこんなことが起きるのは初めてです。)

喜びの報告をメルマガから引用させていただきました

この出来事は、会社の業種が卸売り業という「何も手を打たなければ価格競争に巻き込まれやすい業態」という点がミソなのかもしれません。

卸売り業は他社との差別化が難しい業態です。

しかしこの会社がニュースレターを出し続ければ、受け取った取引先はこの会社のことを忘れません。

ちょうど燃料屋の営業をしていた頃の小野博史氏の環境[1]と同じです。

「理解、信頼、記憶」という 3 つの要因を満たすよう、この卸売り会社が本気で情報紙に取り組めば、結果は自動的についてきます。

また三代目は先の報告で「再現性」という言葉を使っています。

ニュースレターは一種の科学です。
使い方さえ間違わなければ、何らかの形で必ず返戻が起きます。

またニュースレターは使う人を選びません。BtoB も BtoC でも効果は同じようにやってきます。 次のコラムでは、我々と同じ工務店が、顧客ではなく取引先に、ニュースレターを出した例をみていきます。

 


 

[1] [ニュースレター 成功事例](http://www.drtool-1.com/honpen/)

 

 

  

  

 

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

 

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

営業マンの業績アップを目的とした人事考課制度を構築するための指導、教育・助言を行っています。

また、人事考課制度を戦略的に活用し、高確率で新規顧客を獲得するための方法論を日々研究しています。