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専門コラム 第374話 ニュースレターは超優秀なセールスマン

 

“ちなみにニュースレターで効果があるのは、中長期客ばかりと
思う方も多いでしょう。

でも開いてみると、短期決戦、今すぐ客が案外多いことに気づきます”
(『発信者の人となりが伝わるニュースレターとは(2025.4.30投稿)』より)

ここのところ、前の記事から繋げた題材が多くなりました。
理由は記事の枝葉を逐一追うと、肝心なポイントがずれてしまうからです。

でも上のくだりは、近いうちに詳しく解説したいと考えていました。

というのも、ニュースレターを書いてみたいという方が、
ちらほら出てきているから……

実はニュースレターには、効果的な使い方というものがあります。

しかしその特性を正しく理解している方は、そう多くはありません。

今日の記事を読んでいただくと、レターの正しい使い方、
その実力というものが、以前より腑に落ちて分かるはずです。

  

ニュースレターは超優秀なセールスマン

ニュースレターの望ましい届け先は中長期客ではなく短期客

前のコラム記事ではこうも書いています。

“おそらくニュースレターで
もっとも効果のある活用法は、フォローレターとして定期的に届けること”

ただこの引用だけを読むと、ニュースレターが中長客から優良見込みを
育てるのに適していると、早合点しそうです。

しかしニュースレターの届け先として望ましいのは、中長期客もですが、
それより短期客、今すぐ客のほうだと筆者は考えています。

また自身もそのようにレターを使ってきました。

たとえば、はじめにリストから 30 通だけを選んで、
ニュースレターをテスト郵送したとします。

そしてあなたが選ぶべき 30 通は、
早期に結果を出したい短期客、今すぐ客に割り振ります。

そして郵送費に余裕があれば、中長期客にも忘れず送ります
——もちろん、はじめから予算準備が万端なら、届け先を選別する必要はありません。

なぜそうするのか?

ニュースレターには中長期客だけでなく、短期客にも同様の効果があるからです。

 

ニュースレターが持つ「売らずに売る」という特性とは

私たちがもっとも望んでいるもの。
それはまず目の前の売上です。


そして売上を作る手順として、何を置いてもすぐ結果が出る、
短期決戦のお客さまをまず動かします。

そしてニュースレターには「売らずに売る」という特性があります。

「売らずに売る」という特性とはいったい何か?

ニュースレターには長い歴史の中で自然と生成された、売り込みを排除するという
暗黙の決まりのようなものがあります。

売り込みを排除するとは、一切売り込んではいけないということです。

ただそれによって生じるのは、見込み客から営業マンに向けられる強い信頼です。

もちろん、ニュースレターの読み手には何も感じない方もいます。

ただ真の読者は、何某の強い信頼感から、営業マンの一貫した姿勢に心を動かされます。

読者が心を動かされることを、
ニュースレターでは「教育の過程」などと言います。

ニュースレターの「売らずに売る」とは、別の言葉で言い換えると
この「教育の過程」と同じです。

そしてニュースレターは、短期決戦のお客さまの心をも動かします。

実際に使ってみると分かりますが、
来展お礼の手紙の投函後、 3 、4 日から 1 週間以内に、
当月分のニュースレターを出します。

間に合わなければ、先月分のニュースレターでも構いません。

すると次回の見学会では、見込み客のほうから土地探しのリクエストや
間取りの相談といった、何らかの進展があります。

もちろんその効果が表れるのは、中長期リストではありません。

今すぐ客のほうです。

一般にニュースレターは、フォローツールと捉える方が多いようです。

確かにニュースレターにはそういう面があります。

ただそれとは別に、筆者はニュースレターを「超優秀なセールスマン」だと
認識しています。

なぜならニュースレターには、
上記のように「売らずに売る」という特性があるからです。

しつこいようですが、我々が真先きにニュースレターを出すべきお客さまは、
中長期リストではなく今すぐ客です。

 

ニュースレターの効果がなかった方に伝えたいこと

ニュースレターが「超優秀なセールスマン」と分かったところで、

幾つか注意したいことがあります。

その一つは、ニュースレターを簡単に諦めないこと。

というのも「ニュースレターを使ってみたが、あまり効果がなかった」
という声を、他所ではたまに耳にするからです。

そしてそれを聞いて、思い当たったことがあります。

それは問題があるとすれば、営業マンのリストではということです。

まずリストの管理は適切だったでしょうか?

またリストを放置してから、どのぐらい期間があったでしょう。

リストというのは、忙しさにかまけて半年も放置してしまうと、
たちまち管理名簿とは言えない代物になります。

そのことを知らず、リストにレターを投げても、
望むような反応はなかなか得られないでしょう。

残念ですが、それはニュースレターの効果を実感できないまま、
終わっているようなもの。

逆にそういう人こそ、ここでテーマにしている短期リストや今すぐ客に
レターを出してみましょう。

そして大切なことは、まずはリストの特性を正しく知ることです。

ニュースレターに関する二つ目の注意点。
それは先ほども書いたように、NL には「売らずに売る」という原則があること。

あなたのニュースレターは、売り急ぐような内容ではなかったでしょうか?

もしそうなら、ニュースレターは売り急いだ時点で負けが確定します。

売るタイミングを逸する営業も問題ですが、

買い手を急き立てたり煽ったりするセールスマンは、決して信頼を得られません。

皆さんの健闘を祈っております。
なお質問等ありましたら、お気軽に受け付けております。

 

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

弊社では現在、新築住宅を手掛ける工務店・建設会社様を対象に、「売るためのロジックの再構築」に集中して取り組んでおります。

令和7年1月度以降、日本国内の主要都市で『営業力アップ』をテーマとするセミナーを順次開催し、住宅営業の工程毎の様々な売れるアイディアを提案しています。