専門コラム 第396話 ニュースレターの神様が微笑むのはどっち?

せっかくの心温まるエピソードを、宙ぶらりんにしたまま、記事を終えてしまいました。
必要な方は、一応『第395話 お客さまはこの店をどういう理由で選んでいるか?(2025.06.20投)』に、あらためて目を通されると良いでしょう。
そしてこのまま読み進める方は、前回残した
「もし目先の売り上げを変えるためだけに、ニュースレターを活用するなら、思ったほどの効果を得られない場合がある」という、そのことの答えを、このコラムではまとめてみます。
細かいことはさておき、記事を書き進めます。
ニュースレターの神様が微笑むのはどっち?
ニュースレターは使う人によって結果に差が生じる
ニュースレターは誰が採用しても良いものです。
こういう営業マンだからといった理由で、ニュースレターは使うべきではないということは原則ありません。
ただ筆者はニュースレターを、誰に言われることもなくこれを自然に使い出し、そして使ってみると実際に成果がありました。現役の終盤のほぼ全て実績は、ニュースレターに救われたものと言っていいでしょう。
そして現役を離れてからは、過去の運用体験や実際にニュースレターを使っている方のメルマガ、ニューズレターなどを参考に(なかにはメールでやりとりさせていただいた方もいます)、いま現在もニュースレターの威力、実力は健在ということを確認しています。
また住宅以外に、保険や不動産会社のトップ営業マンも、ニュースレターを使っています。これも筆者が把握するところで、約 20 年近く変わっていません。
やはり同じ人間同士が使うものです。そう簡単に効果が薄れることはないようです。
ただ使う側の問題によって、ニュースレターの効果は多少バラけると思います。
たとえば所属する会社のレベルが低すぎる場合は、ニュースレター効果は少しずつ逓減するでしょう。したがって前々回に記事にもしたように、住宅会社として、商品(仕様)や保証体制に問題があった場合は、今年の前半を目処に、見直しを掛けることが大事になります。
また使う人についても、冒頭にもあったように「もし目先の売り上げを変えるためだけに、ニュースレターを活用するなら、思ったほどの効果を得られない場合がある」ということも、ニュースレターを推奨する側の意見として伝えておきたいのです。
根本から自分の商売を見直したかったから
そして「目先の売り上げを変えるため」にニュースレターを活用するということは、
残念ですがニュースレターを軽く考えているということです。
この話題の発端となったある食品を扱うお店は、
業種は異なれど、皆さんの仲間とも言えるスモールカンパニーです。
そしてコロナ禍の昨年夏、資金は底をつき、どのように店を立て直したら良いか途方に暮れたと言います。おそらく藁をも掴む心境で、メルマガの主が主宰するコミュニティに入ったと想像します。
そしてこのコミュニティでは、決して強制ではありませんが、お客さまとの絆作りに注力します。具体的には、
1)リストを適切に管理し、
2)サンキューレター、ニュースレターで顧客を真の顧客に育てることを学んだと、
筆者は想像します。
多分、一通目のレターを完成するのに、相当な時間が掛かったことでしょう。
そして秋が過ぎ、初冬を迎える頃、何らかの手応えを感じたに違いありません。
使ったことがある方は分かるでしょうが、手応えのようなものを実感できると、あとは想像を裏切るほど、売り上げが好転します。
ニュースレターというツールはそういうものです。
ただ同店の店主は、目先の売り上げを変えるためにニュースレターを使ったのでしょうか。それはもちろん違うでしょう。もっと根本から自分の商売というものを見直したかったはずです。
それは、人によっては、これまでのやり方を全て手放す瞬間もあったはず。
そして、そういう謙虚な思いに神さまは微笑んだのではないでしょうか。
これから商売は、大きく二方向に分かれる
なお、前回に記事に書いたメルマガの主は、「これから商売は、大きく二方向に分かれる」と言っています。
一つは「便利かどうかで選ばれる道」
そしてもうひとつは「意味があるかどうかで選ばれる道」です。
メルマガの主は学者ですから、スピリチュアルなことは口にしないはずです。しかし道が大きく分かれることについては、10年前の氏の書籍でも、20数年前に氏が書いた初刊本の中でも触れていることのようです。
このようなある種の予言のような側面が、メルマガの主を引き付けてやまない所とも言えそうです。
そしてエピソードに登場する同店の店主は、まさにお客さまにとって「意味があるかどうかで選ばれる」方向を選んだのではないでしょうか。
これが、筆者が想像する答えです。
これからニュースレターを始める方に、何かの参考にしてもらえれば嬉しく思います。