専門コラム 第384話 オールラウンドに使えるニュースレターは来年も活躍できるか?

前回に続いて、2 つのポイント[1]を満たしたレターがあなたにもたらす恩恵を少し並べるのと、営業に関するニュースレターの未来についても言及できたらと思います。
というわけで、今回のコラムは前回の【続編】と捉えてもらって結構です。
では、はじめてみます。
[1] ここで言う「2 つのポイント」とは、(1)「日常を切り取ること」、(2)「売りの匂いを消すこと」です。
オールラウンドに使えるニュースレターは来年も活躍できるか?
ニュースレターは意外とオールラウンドに使える
はじめに前回の記事にあげた【恩恵】3 項目をおさらいしておきます。
- 読者から愛されるレターが書ける
- 最高のマーケティングツールを手に入れられる
- 優良見込み客があらわれる
ざっと読んだだけでも「これ、本当なの?」と疑ってしまうほど、素晴らしい内容です。
ただウソではありません。
それだけニュースレターには、素晴らしい効果が眠っています。
では次に来るのは何でしょう。
恩恵の 4 つ目は、ニュースレターが営業のさまざまな用途に使えるということ。
言葉を換えると「ニュースレターは使い道が実に多彩」、あるいは「ニュースレターはオールラウンダー」と言えばいいでしょうか。
筆者からみると、ニュースレターはフォローツールとして活用する方が多いようです。
たしかにニュースレターは、リピート購入などを促すフォローツールとしても使えます。またそのほうが、ニュースレターにとって妥当な使い方と言えるかもしれません。
しかしニュースレターは、集客にも売ることにも、十分効果を発揮します。
なぜでしょう?
たとえば、営業単独で見込み客を発掘(集客)するとします。
この場合の多くは「飛び込み」に代表される、ハードプッシュ型の方法を選ばざるを得ないでしょう。
しかしこの方法では、飛び込みに慣れている営業はいいですが、そうでない営業との差が、はっきり出てしまいます。
いっぽう、ニュースレターを配るつもりで飛び込みを実施したとします。
するとアプローチはよりソフトになり、営業マンの心理的負担も軽くなります。
さらにニュースレターは、ポスティングに使う事前レターとしても使えます。
ニュースレターのポスティングだけなら、飛び込みに抵抗を感じる営業マンも、進んで取り組んでくれそうです。
このことを利用して、建築中の現場周辺に、ニュースレターのポスティングを毎月実施します。
そして現場が完成間際になったころ、見学会当日、ニュースレターを持参した方に漏れなく
『営業マンも明かさない「住まいの土地探し」成功の秘密』という小冊子をプレゼントするとのオファーを付けて、最後のレターに同封します。
こうすると、完成現場の見学者から効果的に新規リストを取得できます。
先ほどの問いかけのアンサーは、「相手がどういう状態になれば商品を購入するか」を考えて、ニュースレターが設計されているから、が答えです。
また内容のほうも、いつも送っているニュースレターと、大きく変える必要はありません。
ニュースレターは「今すぐ客」の営業ツールとしても使える
もちろんニュースレターは「今すぐ客」にも使えます。
繰り返すようですが、ニュースレターは優秀なフォローツールと考えている方が多いように思います。
しかしこれは勘違いです。
ニュースレターは直球の営業ツールとしても、効果を発揮します。
理由は「集客」の場合と同じです。
相手がどういう状態になれば商品を購入するか。それを考えて、ニュースレターは作られているから。
ニュースレターはオールラウンダーと言われる所以です。
住宅のように金額が大きく、リピート購入がほとんどない商品の場合は、
特にこれを意識しましょう。
ちなみに筆者は、イベントで良い感触のお客さまに、
定例のニュースレターを真っ先に出しました。
これはニュースレターがストレートな営業ツールとして使えることを、
経験的に知っていたからです。
逆に下手な中長期リストにまとめて出すぐらいなら、
ニュースレターは新規リストから選んで出しましょう。
売上というのは、そうやって作ります。
営業関連のニュースレターは来年もニーズは健在?
最後にニュースレターの未来について、
個人的な思いを書いてみたいと思います。
結論から言って、来年もニュースレターには目があるだろうとみています。
でも特別に、ニュースレターに光が当たるというのではなく、
例年並みの注目度は維持できそうということです。
ただウェブ関連でいうと、ニュースレター(メルマガ)という媒体の盛り上がりは、
依然続くことは間違いありません。
理由は欧米諸国でニュースレターがヒットしているからです。
話を戻しましょう。
ではなぜ営業関連のニュースレターに目があるかと言えば、営業されることへの抵抗感がより高まっているからです。
面談しないでコミュニケーションを図り、また信頼を獲得することは、営業シーンで引き続き求められることになるでしょう。
そして小野博史氏が 20 年も前から指摘している、ことの根本は変わらないと考えます。
“いかにお客とつながりを維持し、信頼関係を築くか。
『ニュースレター 成功事例』より抜粋
これが商売の原点だということを、私は実戦から学びました。
過去においても、将来においても、きっとこの法則は揺るがないでしょう。
業界や商品を問わず、商売を繁盛させていくための約束事です”
皆さんはどのようにお考えだったでしょう?
どちらにしても、良い準備をして、お客様を迎えたいものです。