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専門コラム 第260話 【後編】展示場・現場見学会に再来場を生み出す 5 つ要素とアイディア

    

それでは前回[1]に引き続き【後編】では、再来場を促すアイディアを紹介していきます。

アイディアと言っても突飛なものはありません。
考えようによっては営業マンの基本中の基本です。

ただ 2 つ目に挙げた「夜の展示場にお招きする」は、ほかにもバリエーションが考えられるかもしれません。
その辺りは現役のみなさんのほうが、知恵は圧倒的に出しやすいはずです。 それでは進めていきます。


[1] 【前編】展示場・現場見学会に再来場を生み出す 5 つ要素とアイディア(2023.2.14投稿)

  

【後編】展示場・現場見学会に再来場を生み出す 5 つ要素とアイディア

1 されど服、なれど服

 

見込み客の再来場を見込んでいる営業マンに提案したいことが、まず身だしなみです。

身だしなみは社会人一年生のうちに身につけておくことですが、出発した会社が煩く指導するところでない場合は、大事な点を見落としている可能性があります。
また初めに勤めたところが、対面で営業する会社ではない場合は、営業としての基本を知らずにきている可能性もあります。

しかし服装で気持ちはずいぶん変わりますし、身だしなみはお会いする方の第一印象に強く影響します。
近年はありがたいことに、身だしなみと言ってもそれほどお金を掛けずに準備出来る時代です。これを機会に、ビジネスマンとしての服装(また髪型)を見直してみましょう。

細かなことまでは触れませんが、まずスーツは自分の体型に合ったサイズを着ているでしょうか。痩せ過ぎの方、太り気味の方はまず上着のサイズに注意しましょう。スーツのサイズが分からない場合は、初回は必ずフィッターのいるお店でチェックしてもらいます。

そして自分のサイズが分かったら、あとはオンラインショップでもサイズ補正して購入できます。

またパンツの長さは腰上で穿き、甲でハーフクッション、あるいはノークッションというのが標準です。
特に住宅営業は、靴を脱いで接客応対する場面が多くなります。あまり長過ぎるパンツ丈は足元がもたついて不恰好です。

なおスーツに着用するシャツは、夏場でも長袖を着るのがセオリーです。暑い場合は上着を脱ぎ、シャツの袖捲りをします。
どうしても半袖をという場合は、ジャージ素材のドレス系のポロ襟タイプなどを選択しましょう(この場合はノー・タイになります)。というのも、半袖シャツはそもそもカジュアルウェアの範疇――たとえば、マドラスチェック BD、麻混のオープンシャツなどと同じ――になるからです。

クールビズがすっかり定着した日本の夏ですが、営業マンなら真夏でも、ネクタイもきちんと付けて欲しいと思います。

大手ハウスメーカーの営業は、確かみんなこのようにスーツを着ていたと思います。
では何故そうするのか? それはそうした方が本人も気分良く、そして何と言っても、身だしなみは数字に影響することが分かっているからです。

なにも全てを大手メーカーに合わせる必要はありません。
しかし、されど服なれど服で、こんなことで数字が変わるのだったら、これほどお徳で簡単な方法はありません。

最初は正しいサイズのスーツを選ぶこと。
こうすると、身だしなみを軽く考えていた自分を後悔すると思います。 もちろん身だしなみへの気遣いは、見込み客の再来場頻度を上げるのにも貢献します。

   

2 夜の展示場にお招きする

 

2 つ目はお客さまを夜の展示場にお招きすると言うこと。
考えてみれば、これは意外に盲点だったりします。

ただお招きできる方は、展示場、現場にある程度興味を持ってくれなければ、なかなか成立しません。また昼間に見学しても、それほど惹かれるポイントがない建物では、夕刻以降の展示場にどれだけ興味を持ってくれるかが分かりません。

しかし普通、展示場やオープンハウスというのは、一つや二つ見せ場を拵えています。
そして昼間見た現場である程度盛り上がる会話が交わされた場合、夜の展示場にお招きすることは、営業マンにとってそれほどハードルが高いことではありません。

筆者はサンキューレター等で、夕刻以降の現場もぜひ見ていただきとお誘いし、再来場を度々成功させました。
夜の展示場のいいところは、子どもも落ち着いて遊ぶからか、住宅の計画についてお客さまから、真剣な相談を持ちかけられることが多かったと思います。ここが二度目の来場のいいところです。

だからという訳ではありませんが、夜の展示場にお誘いしてダメになったケースは、ほとんど記憶にありません。

しかもこの方法は一人でもできますが、営業全体でも取り組めます。
特に間取りに起伏があり、空間として照明が映える現場は、全員でスケジュールを組んで取り組んでも面白いと思います。

ただどうしても必要になるのが、サポートスタッフです。
サポートスタッフとは、お客さまへのお茶出しや、お子さまの相手をしてくれる女性スタッフのこと。 通常は時間外となる訳ですから、快く承諾してくれるか、スタッフと事前にコミュニケーションしておく必要があります。

   

3 試したものだけが分かるニュースレターのチカラ

 

ニュースレターは「リピートを生み出す5つの要素」の「接触」でも出てきました。
しかしこれに触れなければ、本コラムが提案する「再来場」を促すアイディアを全て伝えたことにはなりません。

ニュースレターというのは、誰でもやり続けたらある程度の結果を呼び込めます。

しかもニュースレターには「時代によってバージョンアップする」ということがありません。
営業マンがパソコンを携行する時代になろうと、スマホや SNS 全盛の時代になろうと、時代の変化にあわせてレターの仕様が変わることはありません。

さらに驚くことは、ニュースレターは全ての営業シーンに流用できます。
顧客フォローはもちろんのこと、短期決戦、休眠客の呼び起こし、また効果的な集客ツールにもなります。
何より「展示場アポ」が取りづらくなった当初、展示場や見学会への再来場者を爆発的に増やしてくれたのもこのニュースレターです。

ニュースレターを使うようになって、半分やめたことがあります。
それは、これまで来場者宛に書いた特定のセールスレターを辞めたことです。これはニュースレターが、その役目を果たしてくれるからです。
これ以外で必要なものと言ったら、サンキューレター(来場お礼の手紙)ぐらいでしょうか。

また訪問頻度も圧倒的に減りました――その理由は次のコラムで紹介できるかもしれません。
ニュースレターのお陰で、特定のレターを書く力、訪問による営業としての「足腰」が弱わったとも言えます。

しかしそれを上回るメリットが、ニュースレターにはあります。

ただ「個人の瓦版(かわらばん)」という性格上、ニュースレター効果に個人差がどうしても出ます。それでも他の多くのツールとは違い、試された方には、多くの学びと気付きがあるはずです。

後は出して試行錯誤するか、
それとも出さないで他の方法を模索するかの二択です。 このコラムに出会った方には、ぜひ挑戦してほしいツール。
それがニュースレターです。

  

  

   

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

 

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

営業マンの業績アップを目的とした人事考課制度を構築するための指導、教育・助言を行っています。

また、人事考課制度を戦略的に活用し、高確率で新規顧客を獲得するための方法論を日々研究しています。