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専門コラム 第168話 ビリー氏の<トリプルA>に見る「選ばれる営業」とは?

  

先回「売らない営業」とは「選ばれる営業」と言いました。

 

そして「選ばれる営業」ということで思い出すのが、昨年記事にした山下義弘氏(通称ビリーさん)の営業法です。

 

山下義弘氏は保険営業で記録的な売り上げを樹立し、営業コンサルタントとしても活躍される著名な方。

 

なおビリーさんの営業法については、記事でも紹介した『売り込まなくても「トップ営業」になれる!』という書籍に書かれています——タイトルにもある<トリプルA>とは、ビリーさん考案の紹介・口コミが自然発生する「仕組み」のこと。

 

気になる方はぜひ手にとって読んでいただくといいでしょう。

 

ではなぜ「選ばれる営業」が、ビリーさんの営業法と思い当たったか、今回のコラムでまとめています。

 

「選ばれる営業」をよりよく理解する上で、少しでも参考になればと思います。

 


 

『「売らない営業」とは顧客から「選ばれる営業」のこと』(令和3年12月10日投稿)

  

  

ビリー氏の<トリプルA>に見る「選ばれる営業」とは?

1 ダメ営業だったビリーさんが授かったヒントとは?

   

保険営業のビリーさんの復活劇とも言える『売り込まなくても「トップ営業」になれる!』で、山下氏は上司から「3 ヶ月売り上げがゼロなら、退社扱い(クビ)」と告げられます。

 

そしてその通告の後、しばし呆然と佇む山下氏の机に、書き置きメモがありました。

 

相手は以前ビジネスセミナーで一緒だった方です。

 

そして電話を掛け直すと、「よかったら食事でもどう?」と誘われます。

 

そしてこの方からの誘いによって、ダメ営業だったビリーさんは復活劇のヒントを授かります。

 

まさに良きタイミングとしか言えません。

 

どういうヒントかと言うと、

どれだけ多くの方と知り合い、かかわりをもてるか?

『知人・知り合い』を君自身が驚くほどたくさんつくること

というもの。

 

それには、

答えは、会うこと

 

そして、

そのなかに君のことを信用・信頼していたり、君のことが好きな人がいれば、『どうせお客さんを紹介するなら山下君に紹介しよう!』となるんだよ

 

短くまとめれば、大体上記のような内容です。

 

突然の再会ですが、適切なアドバイスです。

 

山下氏はこうして<トリプルA>を、ヒントをもらった翌日から実際に動かします——通常、営業に求められる「売り込み」や「セールストーク」の類い一切を使わず……。

  

  

2 ビリー氏の<トリプルA>を住宅営業に置き換えると

  

<トリプルA>の仕組みについては、『売り込まなくても「トップ営業」になれる!』をお読みください。

 

ただこの仕組みを、私たちが取り組む住宅営業に置き換えるとどうなるでしょうか?

 

それは以前、『展示場を中心とした営業の進め方【まとめ編】』にも書きました、「展示場案内を制するのは『売らない』こと」に取って代わるのだと思います。

 

理由は以下のとおりです。

 

山下氏の<トリプルA>も、「売らない」姿勢は同じです。

 

ただ<トリプルA>をわざわざ試さなくても、住宅には展示場や現場見学会があります。

 

商品(=家)に間違いがなければ、有望な見込み客を十分集められます。

 

あとはセールスマンが「売らない」と決めるかどうかだけです。

 

そして一旦「売らない」と決めると、お客さまはまずガードを緩めてくれます。

 

それだけではありません。

 

お客さまは営業のアドバイスを真剣に耳を傾けてくれます。

 

何故そうなるか。

 

お客さまは、相手(営業)が売りたいという気持ち、アポイントを取りたいという気持ちを、一旦脇に置いたことを敏感に察知するからです。

 

ポイントはビリー氏が授かったヒントに隠れています。

 

つまり「君のことを信用・信頼」し、「君のことが好きな人がいれば」という「状況」を作り出すことです。

 

 

3 あらためて「選ばれる営業」とは?

 

あらためて「選ばれる営業」とはどういうものなのでしょう。

 

それは多くのお客さまから信用・信頼されることです。

 

考えてみれば、まだ駆け出しの頃、営業部長から「営業は、お客さまから信用・信頼されなければ住宅は売れない」と、よく言われたのもです。

 

一見ありきたりとしか思えない言葉ですが、これが真実だったということに、今更ながら気付かされます。

 

また人から「信用・信頼」していただくには、こちらのことはさておき、まず相手のためを思って動くことが大切です。

 

これには、以前にも紹介したキルデア・エスコートのように、眼鏡師として正しい知識を伝えることで、結果として顧客から選ばれることも含まれるでしょう。

 

また私たちがコラムで推奨するニュースレターで、「商品の選択眼」について教育することも、顧客から選ばれる方法の一つです。

 

ここまで言えば「選ばれる営業」がどういうものか、ある程度見えてくるでしょう。

あなたはどういう術を使いますか。

 

それを決めきれたとき、これまで「売り体勢」に終始した営業の世界観が大きく変わります。

  

 

  

 

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

 

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

営業マンの業績アップを目的とした人事考課制度を構築するための指導、教育・助言を行っています。

また、人事考課制度を戦略的に活用し、高確率で新規顧客を獲得するための方法論を日々研究しています。