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専門コラム 第377話 営業におすすめのニュースレターの型式は?

 

今日のコラムは久々に「ニュースレターの型」についてまとめてみようと思います。

先達てから、「近いうちに、ニュースレターの型について解説記事を追加せねば……」と感じていました。

実は以前にも、ワンテーマ型・アラカルト型の違いは、記事にしたことがあります。しかしそれもだいぶ前のことです。

それに何と言ってもニュースレターは再評価の兆しもあり、
実際に取り組もうと考えている方も増えているのだろうと思いました。

その意味であらためて、この記事が「ニュースレターの本文の書き方に迷われている方」の一助となればと考えました。

(先日も編集後記について触れたばかりなので、ここでは冒頭の挨拶文、そして編集後記には敢えて触れません——気になる方は『ニュースレターの編集後記はどんなことを書けばいいか?(2025.5.5投稿済)』を参考にしてください)

  

営業におすすめのニュースレターの型式は?

営業にも作りやすいワンテーマ型のニュースレター

冒頭にもあるとおり、このコラムではニュースレターの形式を、

  • ワンテーマ型
  • アラカルト型

と分けています。

まずワンテーマ型から解説します。

ワンテーマ型とは、テーマ自体を住宅の関する情報に絞ったニュースレターです。

考えてみるとワンテーマ型は、リフォームを含む住宅営業にとても適したスタイルです。

というのも、私たちが携わる住宅業界は、
営業として覚えること、身に付けないといけないことが沢山あるからです。

ただし必要に迫られて覚えたことは、全てニュースレターのテーマに使えます。

ここがワンテーマ型の良いところであり、NL初心者にもすすめやすい点です。

たとえば

  • 尺貫法
  • 住宅が建つまでの工程、
  • どの場面でどういう職人さんが現場に入るかということ
  • 住宅に使われる工法
  • 建物の性能について最低押さえておくべきこと
  • インテリア・エクステリア(外構)の知識
  • 弱電の知識
  • プランの良し悪しを見分けるポイント

など、
これらは営業であっても、知らなければ恥ずかしいことでしょう。

また資金計画についても

  • 住宅ローンの借り方、
  • 金融機関の種類
  • 返済計画の正しい知識、ライフプランの組み方
  • 万が一、返済が滞った場合の対処方法
  • 相続・贈与の知識など

ほかにも

  • 都市計画に関する知識
  • 土地の選び方
  • 基本的な建築法規

など、あげたらキリがありません。

そしてこれらの切り口から、お客さまに伝えておくと良いと思えることを抽出し、
テーマを設定する。

これがワンテーマ型のニュースレターです。

たとえば、
五月号のサブタイトルには、
                   『ライフプランだけでは語れない!住宅ローン返済の極意』
また
六月号のサブタイトルとして、
                   『パッシブエアコンの仕組みとは?』

なお上記のような比較的“お堅い”ネタ以外にも、
お掃除ネタ、風水・開運ネタなど、比較的柔らかい(?)ネタもあります。

ただあまり風水の話題を取り上げると、プラン打ち合わせに入ってから、
墓穴を掘ることになります。
どちらかと言えば、風水・開運ネタをプラン打ち合わせの前に披露するのは、あまりおすすめできません(と思います)。

 

プロっぽい雰囲気がするアラカルト型のニュースレター

いっぽうアラカルト型のニュースレターとは、
業界情報にも触れつつ、読者の生活に直接関わる話題や、一般に興味・共感を呼びやすい話題をアラカルトに集めたニュースレターのことです。

このコラムでニュースレターを知った方には不自然に思うかもしれませんが、
いわゆる「ニュースレター」とは、
コラムでお伝えしているワンテーマ型ではありません。アラカルト型です。

そのためワンテーマ型は、いかにも営業マンが作ったレターという雰囲気がするのに対し、アラカルト型はプロが作ったレターといったイメージがします。

ネットで見られるニュースレター講座の多くも、中身はアラカルト型のニュースレターです。

ところで、先日紹介した小野博史氏のニュースレターは、ほとんどがアラカルト型です。

 

ただ自分が作って出すことを考えたら、どうでしょう。
住宅の営業活動をしながら、多彩なネタを毎月集められますか?

現役当時の自分を思うと、アラカルト型は少し荷が重いかもしれません。

仮にみなさんの中で、
「どのスタイルのニュースレターにしょうか」と迷われているようなら、
どっちの型なら継続して書けそうか、シミュレーションしてみましょう。

そしてこれだけは言っておきます。
ニュースレターは続けて出さないと意味がありません。

もちろん、アラカルト型が素晴らしいスタイルということは、間違いありません。

 

ニュースレター業者が組んだレターでは確かな効果は望めない

最後に気なるのは、やはり効果です。

ただ、どちらのスタイルも同じ環境で比べたわけではありません。

しかし自分が初めてニュースレターを書いた工務店では、すでに会社でニュースレターを作って出していました。
どうやら Windows のコンピューターを入れ替えた際、某コンサルタントにニュースレターをすすめられたようです。

もちろんその現物も見ています。
とくに営業は、見込み客の定期訪問の際いつも配っていたからです。

でもそれがニュースレターであることや、仕様がアラカルト型であったのも、当時は全く気づきませんでした。

ただ、そのニュースレターは何の効果も示さなかった。
このことだけは工務店の社員全員が、ひそかに思っていました。

そして入社して半年以上過ぎた頃、
筆者は「自前のニュースレターらしきもの」を、自分の見込み客に出してみました。

その結果、見学会に多数の見込み客を集め、
そして契約者も出たことは、本コラムで何度も書いています。

そして、この経験から考えられることはただひとつ。
ニュースレターの形式を問わず、業者が組んだレターを配布しているようでは、確かな効果は望めないということです。

やはり事務スッタフがネット検索で拾った文章などで、とても人の心まで動かしはしません。

アラカルト型のニュースレターを出そうという方は、この辺りは注意したほうが良いかもしれません。

筆者の体感でも、実際に効果があると聞くのは、
ニュースレター業者のものではありません。圧倒的に自作のワンテーマ型のニュースレターです。

ニュースレターを出してはいるが、効果がないと感じているなら、
そのレターが業者の受け入りのものか確かめてみましょう。

皆さんの健闘を祈っております。

 

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

弊社では現在、新築住宅を手掛ける工務店・建設会社様を対象に、「売るためのロジックの再構築」に集中して取り組んでおります。

令和7年1月度以降、日本国内の主要都市で『営業力アップ』をテーマとするセミナーを順次開催し、住宅営業の工程毎の様々な売れるアイディアを提案しています。