専門コラム 第89話 非日常感を作る「空間装飾」でお部屋をブラッシュアップ
「非日常感」のある素敵なインテリアを作りたい!
家具も壁もお気に入りを選んだのに、なんだか「ありきたりな」印象がぬぐえないと感じることはありませんか?
そこで今回は、お部屋に非日常感を生む「空間装飾」についてご紹介いたします。
非日常感を作る「空間装飾」でお部屋をブラッシュアップ
「非日常感」は何気ない空間にあり
床に家具を配置する、壁を美しく飾るのは、考えてみれば普通な日常のひとつです。
反対に普段意識しない「モノが置けない空間」に、装飾を取り入れることは見る人に「非日常」を感じさせるのをご存知でしょうか。
この“意図的に作られた構造物がない空間”を、建築用語で「ヴォイド」と呼びます。
吹き抜けなどでよく表現されますが、それだけでなく部屋の中には「目線の高さの空中」にもヴォイドは存在します。
部屋の中をじっくり見渡すと、この空間にぽっかりと空きがあることに気づく方もいるのではないでしょうか。
この空中に装飾を施すことで、非日常を感じさせる「空間の遊び」が演出できます。自宅でできるシンプルな方法をいくつかご紹介していきましょう。
1.背の高い立体的な観葉植物を置く
非常に基本的なことですが、観葉植物は空間をおしゃれに魅せる必須アイテム。
中でも背が高く枝が横に張った形、樹形が立体的に曲がっている植物などは、空間をより立体的かつダイナミックに見せてくれる効果があります。
2.浮遊感のあるアイテムを取り入れる
空中に浮いているような装飾アイテムは、お部屋を立体的に見せてくれます。
たとえばハンモックは、モロッカンスタイルや西海岸風など海外インテリアを目指す方におすすめです。
空間を横断する形状が、空いた空間のバランスを整え、屋外のような「非日常感」をもたらしてくれます。
より手軽にするなら、天井から吊るすモビールやハンギングプラントなども効果的。
寂しく感じるお部屋も、楽しく明るい雰囲気なること請け合いです。
3.照明はデザインや吊り下げ位置を工夫する
照明は最も「非日常感」を表現しやすいアイテムです。
たとえばおしゃれな空間に必ずと言っていいいほど使用されるフロアランプ。
灯りが視線を上にあげてくれ、空間全体のバランスが整いやすくなります。
さらに大きくカーブを描くデザインや、直線が空間を横切るデザインを選べば、躍動感がお部屋をイキイキと見せてくれるでしょう。
吊り下げ照明は、位置が雰囲気を左右します。
目安としてはテーブル面から60~80㎝の高さが理想。
立ったときに目線に入りやすい150㎝前後になるので、灯り取りだけでなく効果的な装飾にもなります。
陰影で空間のメリハリができ、ドラマティックな雰囲気作りに有効です。
いかがでしたか?
お部屋が「なんだか物足りない、垢抜けしない」と感じるとき。
普段見落としがちな「空いた空間」を意識することで、意外と簡単に「非日常感」は作れます。
ぜひお部屋つくりのヒントにしてみてくださいね。
もともと技術的なことが大好き。
前職は医薬品の工程設計や設備設計に携わり、実際にモノづくりの現場を経験しています。また、技術資料も日常的に制作していました。
そこで培った解析力をもとにお客さまの会社や製品の技術的な良さ、魅力をわかりやすく整理し、デザインを通して発信いたします。