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専門コラム 第32話 セールスレターの魅力とは?

三島俊介氏の名著『セールスレターで「住宅」が売れる本』は、以前このコラムでも紹介しました。

 

しかし「今どき素の手紙で住宅が売れることがあるのだろうか」と、疑問に思った方も多いのではないでしょうか。

 

そんな疑問にお答えするべく、このコラムでは2,3回(回数は未定ですが)ぐらいに分けて、セールスレター(手紙)の不思議な力に迫ってみたいと考えています。

 

貴方の分身として活躍する!セールスレターの魅力とは?

アナログツールだからとの理由でレターを使わないのはもったいない!

前述の通り、手紙というのは典型的なアナログなツールと言えます。

そのためアナログなツールは時代に合わないもの、依ってお客さまから拒絶されやすいと否定的な考えを抱きがちです。

 

しかしアナログツールだから「時代に合わない」「営業効果が期待できない」とは言い切れません。

 

適当な例えが思いつきませんが、音楽ファンの中には今もアナログレコードが手堅く売れています。

これは音楽再生ツールとして、CDでは表現できない音圧、周波数が作り出す臨場感など、圧倒的にアナログレコードほうが優っているからです。

 

もちろんこの他にも、レコードがCDより優っている点はあります。

また反対にメリット・デメリットが逆転する場面があるのは、皆さんのほうが詳しいでしょう。

 

このことからも言えますが、単なるデジ・アナの違いだけで、使用を限定してしまうのは非常にもったいないことです。

特に営業やセールスは、レコード(つまり音楽)と似たところがあり、人の感情に響かない言葉やビートでは、なかなか良い結果に繋がりません。

 

今もレターが静かに注目され、三島氏のレター本が売れ続けていることは、あくまで個人的な感想ですが、そことは無関係ではないでしょう。

 

セールスレターはあなたの分身として日夜働いてくれる!

またレターでよく言われるのは、セールスレターがあなたの分身として、いつ何時も働いてくれることです。

 

特に平日の日中は不在宅も多くなりますし、各世帯の親御さんはお子様が家にいても、鍵を開けないように指導しています。

そのため営業が日中訪問しても、スムーズにドアを開けてもらえないのが普通です。

 

さらにユーザーからの拒絶は訪問だけではなく、電話に出ないことにも広がっています。

こうした傾向は年々強まっています。

 

ただ、そんな場合でもレターは捨てられない限り、読み手の都合に合わせ、大事な要件や伝えたいことを顧客に伝達してくれます。

 

伝達ツールとして手紙が優れているのは、相手に考える時間を与えることです。

そのため日頃から手紙をセールスに活用していると、顧客の方にも不思議と買わされることへの不安や拒絶感が減少します。

 

ただ一生懸命セールスレターを書いても、素直な心からの文章は顧客にも好まれますが、見学会への誘導やイベントへの集客を狙った手紙は、顧客にストレスを与え、概して嫌がられます(手紙=誘導、売り込み)。

そのためレターの表現や書き方には、そこそこの注意が必要です。

 

この辺はまた別の機会に、まとめて記事化する予定です。

 

はじめは展示場来場お礼の手紙から

また忙しくて手紙を読まないという方もなかにはいます。

ただこれはコラムでも度々触れていることですが、そういう方をあなたが無理に追う必要はありません。

 

あなたはすべての見込み客を相手にする必要はありませんし、手紙を使わない場合でも、追える見込みの数は必ず自ずと限定されます。

 

本当に必要なら必要なタイミングで、顧客はまた手紙を手に取るもの。

あなたは何も、100%の見込み客に答える必要はないのです。

 

特に駆け出し営業マンは、見込み客の数もそれほど多くないでしょう。

したがって最初のうちは、セールスレターを書いても実のある効果は期待できないかもしれません。

 

それでも展示場や見学会で出会ったお客様へ、必ずその日のうちに、来場お礼・感謝の手紙を出し続けましょう。

そうするとレターを活用していなかった時とは違う変化が現れ、セールスの立場が逆転する(顧客を追わなくても、向こうから声をかけてくれるなどの)場面が増え、営業の面白さに気づくはずです。

次回はセールスレターを書く上で、必要なツールについて触れてみます。