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専門コラム 第109話 『あなたの会社が90日で儲かる!』にまとめられた「情報誌(ニュースレター)」と営業の真実/【後編】

 

記事は【後編】として、『あなたの会社が90日で儲かる!』の営業的側面にスポットを当ててみたいと思います。

 

ただし営業的側面と言いながら、【前編】に続く記事という体で、情報誌(ニュースレター)の効能に繋がる側面をあぶり出しました。

 

なお『あなたの会社が90日で儲かる!』はこれだけではなく、営業に関するトピックがかなり多いのが特徴です。

ただ背景等、古さは否めません。

それでも本書に興味を持たれた方は、この本も営業カバンに忍ばせておくといいでしょう。

若い営業マンに役に立つ情報が、きっと詰まっていることを筆者が保証します。

(文中の参考ページ数は、初版単行本を参照しています)

 

      

『あなたの会社が90日で儲かる!』にまとめられた「情報誌(ニュースレター)」と営業の真実/【後編】

出来る営業マンは例外なくしゃべらない

  

神田氏曰く「実は、出来る営業マンを分析していくと、共通する特長がある。ほとんど例外なく、しゃべらないのである」(P.50)

 

そしてこのチャプターで正直者と悪徳業者との関係を、「出来ない営業」と「出来る営業」を対比させ、正直者は「一生懸命やれば、説得できる」「いいプレゼンテーションができれば買ってもらえる」とし、「徹夜で、提案書を作ったりする」と揶揄します。

 

いっぽう悪徳業者は、「相手に信用してもらうために、一度目は深追いしない」。

そして「信用されたところで、次の手を打つ。

感情をくすぐり、購買動機を高める。

そして相手が自己説得するように誘導する」と、行動を対比させています。

 

実はこの悪徳業者のとった行動こそ、以前このコラムで数度にわたって紹介した神田氏監修の『売り込まなくても売れる!』における、トップセールス達の手法を手短に要約しているくだりです。

 

このくだりはメモするべきです。

 

この記事では大事なキモの部分を抜粋しただけですから、興味のある方は本書と併せて『売り込まなくても売れる!』も手に取ってみられることをお勧めします。

(もちろん此処では、筆者も神田氏も「悪徳業者になれ」と煽っている訳ではありません。誤解なきよう、念のため)。

 

ただ大事なのは次の項です。

 

     

通常なら信じられないことが起きるには理由がある!

  

どいうことかと言うと、悪徳業者は「商品を売る前に人間関係を売る」のです。

【前編】で「住宅を建てることなったら、ここにお願いしよう」と「そのうち客」に思ってもらえる答えが「これ」です。

 

大事な箇所なのでもう一度言います。

 

「出来る営業」は最初から売りに出たりはしません。

「商品を売る前に人間関係を売る」のです。

だから悪徳業者は情報誌等を巧みに使って自己開示します。

 

これにはもう一本、伏線があります。

 

“お客は、欲しいという感情が生まれたときに、初めて商品説明を求める。

その順番を逆にしてはならない。

お客はほしくないときに商品説明をされると、売り込まれないように堅いバリアを張る”(P.65)

 

おそらく中堅以上の経験を持つ営業マンなら、膝を打って、此処に書かれていることにいたく同意できるはず。

 

世の中の広告業者が考えた地元住宅メーカーのチラシがさほど当たらないのは、この理屈が当てはまります。

つまり全て売り込みを目的とした(価格やモデルプランが満載の)チラシだからです。

どれひとつ取っても、社長やスッタフが自己開示を試みるチラシなど出てきません(当たり前と言っちゃ、当たり前ですが—)。

 

これとは逆に、きちんと自己開示を続けるニュースレターに、特命やこれに近い形で、プランオーダーや家づくりの相談が集まる理由も此処にあります。

 

なお以前コラムで紹介した山下ビリー氏のトリプルA [1] も、最終的に保険の話は一切していないのに、ビリー氏ご指名で保険契約してくれる人が現れます(しかもトリプルAで、ニュースレターは使っていません)。

 

なぜこのような、通常なら信じられないことが起きるのでしょう?

 

それは、きちんと前段階で「安心や親近感」を売っているからです。

 

“どうして、ここまで違いがでるのか?

 

一言でいえば、人間くさいチラシを通して、この治療院では思いやりや安心感が得られることを、お客に伝えることができたからである”(P64-65)

 

繰り返します。

 

特命でプランオーダーや契約が、ほぼ自動的に集まるのは、セールスマンが商品解説の前に人間関係の構築に力を注ぐからです。

この順番を逆にしては、望む結果は生まれません。

 

“商品を売る以前に、自分を売る。

 

この原理原則は、営業マンだけではなく、チラシや広告でも全く同じ。

チラシだろうと、営業マンだろうと、販売を目的とするかぎり、購買に向かうお客さんの感情は無視できない。

お客の感情を無視して、自分よがりになると、営業マンでもチラシでも、反応率が急に低くなる”(P.66)

 


[1] 専門コラム 第94話 売り込まなくても「トップ営業」になれる! ニュースレターの新たな使い方とは?

   

     

勤務する会社を間違うと、あなたは本当の詐欺師になってしまう!?

   

なお、この商品より先に「安心や親近感」を売る方法ですが、皆さんに注意してもらいたいことがあります。

 

それは商品開発や大工技術に無関心な工務店などで営業活動していると、本当にあなた自身が詐欺師になってしまう可能性があるということです。

 

そのため、この方法で営業活動する場合は、今一度、家づくりに真面目な工務店・建設会社かどうかを、しっかり見極めてもらう必要があります。

   

  

先日も『上手くいっている【住宅版】スモールビジネスに必要なこととは?』と言うコラムを書かせていただきましたが、その中で

 

他者と互角に戦うには、自社の建築を常に時代の要請に合わせ、グレードアップを怠ってはいけません。建物の構造や仕様等を定期的に見直していない会社は、いつか時代に取り残されて行きますので注意しましょう

 

と書きました。これも大体同じ意味を言っています。

 

“悪徳業者は、商品の話はできない。

なぜなら商品を説明すると、品質が悪いのがバレる。

それでは誰も買ってくれない。

そこで商品を売る代わりに、まず自分を信用させることに注力する。

「この人から買う商品(家)だったら、大丈夫だ」と、まず自分を信用させるのである”(P.66)

 

これは正解ですが、真面目にこうなってしまっては、元も子もありません。

 

くれぐれも仕事をする上では、品質の向上に真面目に取り組む工務店・建設会社のもとで営業活動するよう注意してください。