専門コラム 第2話 すっきり目覚めて充実した1日を過ごそう!質の良い眠りを導く寝室と生活習慣
朝目覚めて頭がスッキリしていたら1日を快適に過ごせて、何事にも積極的に取り組むことができるでしょう。
しかし起きても疲れが取れないなら、1日を元気に過ごすことはできません。
朝起きて疲れが取れていないのは、質の良い眠りができていない可能性があります。
今回は眠りを深くして疲れを取り充実した1日を過ごすために、住まいでできる工夫と生活の習慣についてお伝えします。
すっきり目覚めて充実した1日を過ごそう!質の良い眠りを導く寝室と生活習慣
睡眠の効能
しっかり眠れれば前日の疲れが取れ元気にはつらつと1日を過ごせるだけでなく、集中力や活力が増して仕事や家事にサッと取り掛かりテキパキとこなせるはずです。
仕事や家事が早く終われば自分の時間を作れて、新たなことに挑戦できるかもしれません。
また質の良い睡眠はその日を元気に過ごせるだけでなく、体への負荷を抑えて病気の予防やアンチエイジング、美容にも効果があると言われています。
質の良い睡眠とは
では質の良い睡眠とはどんなものでしょうか。
人は眠っている間に深いノンレム睡眠と浅いレム睡眠が交互に訪れるようになっていますが、このノンレム睡眠が深いほど脳の疲れが取れやすくなります。
そして眠りについてから最初に訪れるノンレム睡眠が深ければ、その後繰り返されるノンレム睡眠も深くなり、質の良い睡眠を取れるそうです。
最初のノンレム睡眠を深くするにはスムーズに眠りに入る、いわゆる寝付きが良いことが効果的です。
寝付きの良くなる寝室
質の良い睡眠をするための基本である、寝付きがよくなる寝室とはどのようなものかお伝えします。
照明を暗めにして眠りを導く雰囲気作り
まず寝室の照明を暗めにして眠りやすい雰囲気にしてみましょう。
海外の映画で見る寝室はかなり暗めなことにお気づきでしょうか?
日本の寝室の照明は海外に比べ明るすぎるという意見もあり、眠りの面から見ると少し暗めにした方が良いようです。
寝室に取り付けてある照明が温かい暖色系なら良いのですが、もし明るく白い昼白色なら枕元に暖色系のスタンドを置いて、寝る前はそれを点けてみてはいかかでしょうか。
あるいは電球の光が直接目に入ると目が冴えてしまう方もいるので、コンセントにさす足元灯を取り付けて寝る前はその光だけにするのも良いでしょう。
初めは違和感があるかもしれませんが、慣れると部屋に入っただけで眠気が誘われるようになります。
外国映画のような寝室の雰囲気は1日の疲れを癒やし、心を落ち着け感謝の気持ちさえ湧いてきます。
心静かに眠りに入るためにはとても効果があるので、ぜひ一度試してみて下さい。
寝具や部屋の装飾は優しい色や柄に
寝室の壁紙や装飾が華やかな色使いだったり、楽しい気持ちにさせてくれる可愛らしい小物などがあったりすると、気分を元気にしてくれますよね。
しかし眠る前に見ると気持ちを興奮させてしまい、寝付きが悪くなったり睡眠が浅くなると言われています。
眠りの質を考えるならできれば部屋の壁紙やカーテンはおとなしめな色使いにして、目に鮮やかな小物などをディスプレイするのはリビングの方が良いようです。
もちろんお気に入りの小物を見ながらの方がぐっすり眠れるという方はそのままでも大丈夫です。
部屋の温度設定は寝やすさを優先で
部屋の温度は寝付きの良さに影響するのですが、冷暖房をかけると電気代がもったいないと抑えめの温度設定にしたり寝るときに切ってしまう方がいます。
電気代のことだけを考えれば確かにそれも良いのですが、不快な温度で寝苦しくなり眠りが浅くなってしまうことがあるのです。
そのためタイマー設定でしばらくしてから切れるように設定しても良いですし、熱帯夜であれば熱中症を防ぐ意味で付けたままでも良いでしょう。
ポイントは寝る30分ほど前から寝室の冷暖房をかけ、寝る時に快適な温度にすることです。
最近のエアコンは省エネ
最近のエアコンは省エネ能力が高く、しかも夜の電気代は日中の数分の1で済むため、夜にエアコンをかけても極端に高い電気代にはなりません。
寝苦しさを感じやすい夏に使う冷房は、もともと暖房に比べ電気代を使わず一晩で数十円程度です。
寒さは布団を増やせば暖房を消してもしのげますが、暑さはそうもいかないので寝付きの良さを優先して冷房の活用をおすすめします。
質の良い眠りができれば昼間の仕事に集中できたり家事をサッと済ませたりすることができるので、冷房を控えるよりも経済効果は大きいのではないでしょうか。
もちろん極端な熱すぎ寒すぎは眠りにも体にもよくありませんが、すっきりした目覚めのために過ごしやすさ優先で冷暖房を使ってみてはいかがでしょうか。
睡眠の質に影響する生活習慣
ここからは寝付きをよくして質の良い眠りをするための生活習慣について紹介します。
寝る直前のスマホは控える
寝る直前までベッドでスマホを見る方もいらっしゃるかもしれませんが、良質な眠りのためにはあまり良くないようです。
パソコンやスマホの画面の光はブルーライトと呼ばれ、目や脳に刺激を与えることは広く知られています。
パソコンで長い時間仕事をすると目や頭が疲れやすくなりますが、スマホはさらに目に近づけて見るためブルーライトの影響が大きくなります。
ブルーライトは脳を興奮状態にしてしまうため現代人の睡眠不足の一因と言われ、寝る数時間前から見るべきではないという意見さえあります。
つい手にとってしまうスマホですが寝る前は離れた場所に置いてベッドに入り、静かに今日の出来事を振り返るなどしながら眠りに付いてはいかかでしょうか。
お風呂のタイミングで眠りの質に大きく向上
お風呂に入って体温が一旦ぐっと上昇し、出てから体温がもとに戻った時が最も寝付きが良く、しかも最初のノンレム睡眠が深くなるそうです。
浴槽につかってお風呂から上がるとおよそ90〜120分後に体温は元にもどるそうなので、そのタイミングでベッドに入るようにお風呂の時間を調節してみるとすんなり寝付けそうです。
これはテレビ番組でも放送されていたので、ご覧になった方もいるかもしれませんね。
その番組では眠りが浅く夜に何度も起きてしまう芸能人の方が、この入浴方法を試す実験をしていました。
以前は睡眠中に11回も覚醒していたのが、この入浴法を試したところ睡眠中の覚醒がわずか1回に減ったことが報告されていました。
もし入浴のタイミングを調整できるようなら、ぜひ一度試してみることをおすすめします。
寝る前の飲み物にも睡眠に影響がある
寝る前の飲み物にも睡眠に大きく影響するものがあり、その代表格がコーヒーです。
コーヒーにはカフェインが含まれ、眠気を覚ます効果があるのは皆さんもよくご存知だと思います。
日中の集中したい時や疲れ気味の時には助かりますが、半減期と言って効果が薄まるまでの時間が長い点に注意が必要です。
人によってはおよそ4〜5時間も覚醒効果が続くことがあり、眠る直前までその効果が続けば当然寝付きにくく、眠れたとしても浅い睡眠になってしまいます。
そこで寝る時間から逆算して4〜5時間前はコーヒーを控えてみると、寝付きがよくなり質の良い睡眠にできるかもしれません。
またコーヒーだけでなく緑茶や炭酸飲料にもカフェインは含まれており、寝る前に飲むと興奮状態になってしまう可能性があります。
食後のコーヒーやお茶はリラックス効果もあり、覚醒効果も個人差があるため気にしすぎる必要はないかもしれません。
しかし夕方以降に何杯も飲むと寝付きや眠りの深さに影響する可能性がありますので、寝付きが悪いと感じている方は一度控えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
質の良い睡眠のためには適度な運動やバランスの良い食事、規則正しい生活なども必要とされ、健康にも良いため心がけたいポイントです。
しかし朝起きたときに疲れが取れていないなと感じるようなら、今回紹介した方法を一つでも良いので試してみてください。
せっかくのマイホームの寝室でぐっすり眠って、晴れ晴れした気持ちで朝を迎え素晴らしい1日を過ごせるようにしましょう。