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専門コラム 第202話 正しいレターが書ける方が受ける恩恵とは?

    

普段読んでいるメルマガに、このコラムでも取り上げたことがあるコンサルタントの方がいます。

そして、そのお弟子さんが書いたメルマガも一緒に届くのですが、
この方のメルマガが、どうもイマイチ筆者の好みではありません。

それはなぜか?

むかし「まぐまぐ」に代表されるメルマガの全盛期に、多くのメルマガがそうだったように、
しきりに自分の本のリンクを表示したり、自身のYouTubeチャンネルの登録リンクをメルマガ内で表示したりするからです。

多少なら我慢しますが、この方の場合はそれが煩い。

先日の記事にも書いたように

筆者は全てのメルマガに対し、絶対にメルマガで販売してはいけないとか、メルマガで儲けようとしてもいけないとか言うつもりはありません。

ただあまりに度が過ぎると、
あなたのファンを失うことになりはしないかと真剣に心配します。

グチはこのぐらいにして、先日の記事で、ニュースレターの

  • 日常を切り取ること
  • 売りの匂いを消すこと

について考察しました。

今日はこの 2 つを達成したレターが、あなたにもたらす恩恵をあげてみました。

今日は肩の力を抜いて書いてみたいと思います。

  

正しいレターが書ける方が受ける恩恵とは?

1 人から愛されるニュースレターを獲得できる

 

お弟子さんのエピソードとも繋がりますが、2 つを満たすニュースレターは、人からむやみに嫌われることはありません。むしろ人から愛されるレターを獲得できます。

理由は分かりますよね。

そう。売りの匂いを消しているからです。

ただ、それだけではありません。
岩元氏もあの本で書いているとおり[1]、そのレターは「読者のメリットを第一に考えている」からです。

あなたが売りたいものは、あなたの会社で建てた新築住宅や増改築工事です。
何もニュースレターでなければ売れないものではありません。

レターで告知したければ、用紙を別に用意して、専用のセールスレターを書けば良いのです。
しかも郵送は別にせず、一緒の封筒で構いません。

それよりメルマガやニュースレターには、その媒体でしかやれない大事な役目があります。
それは「読者から強力な支持を受ける」ことです。

あなたも、いつも読んでいるメルマガがあると分かるでしょう。
文章が面白くなったところでこのようなリンクが登場すると、読者は文章に入り込んだ脳を一旦手放さなくてはなりません。

この気分がどういうものか、書き手は知らないとライターとしては失格です。
そして当然ながら、読者のメリットを第一に考えるライターなら、このようなリンクは極力外すでしょう。

 


 

[1] 岩元貴久氏は1966年生まれのマーケッターであり、作家・経営者としても活躍している方。
多数の著作活動とともに、最近では主にウェビナーでの動画配信も続けている。
「あの本」とは、最近のコラムでも登場する、初期の代表作『情報商人のすゝめ』のこと。

   

2 文章好きにとって、ニュースレターは最高のマーケティングツールとなる

  

2 つ目は、文章が好きな人にとって、ニュースレターは最高のマーケティングツールとなります。
また文章がさほど「好き」というほどではない人にも、文章で何かを表現することは、一種の憧れのようなものを感じるでしょう。
そしてこういう方にも、ニュースレターは最高のマーケティングツールとなります。

生前の渡部昇一先生のインタビュー動画で、「三島由紀夫が自決する前、知識人の多くは人気作家という商売に憧れのようなものを抱いていた」と語っていたのを聞いたことがあります。

そのぐらい人気作家といえば、当時特別な存在だったことをあらためて知りました。

現在、著述以外にも表現の場が増えたことで、当時ほど作家は憧れられる職業ではなくなりました。
ただ、いろんな表現手法が出てこようと、色褪せないのも作家という仕事という気がします。

もちろん三島由紀夫との比較にはなりませんが、
「みなさんにおすすめしたいのは、インターネット上の作家」ということを、岩元氏も『情報商人のすゝめ』のどこかで書いていたと思います。

そして次のようにも書いています。

このように情報を提供する相手を、職場の外に広げるだけで、あなたの持つ知識・情報が「収入」という価値を生み出すことがおわかりになったでしょう。

『情報商人のすゝめ』より抜粋、p.54「収入をアップさせる単純な方法」

すでにニュースレターを出されている方は薄々気づいているでしょうが、
ニュースレターを発行して一定の読者が付いてくると、
書くことが「楽しい」、また書くことに対し「ある種の意義らしきもの」が芽生えます。
これは良い意味で、自分のことを「作家と意識すること」で生じた変化です。 もしあなたが「筆力が足らない」と感じたとしても、とにかく先ずレターを書いてみることです。
往々にして、そういう人こそ、相手の心に刺さる文章が書けるものです。

   

3 ニュースレターと優良見込み客との関係

 

最後に 3 つ目の恩恵として、ニュースレターと優良見込み客との関係について触れておきます。

ニュースレターを書いたら、間違いなく起こること。
それは見込み客が表れることです。
それもただの見込み客ではありません。優良見込み客です。

これもニュースレターをすでに出している方には分かると思いますが、
お客さまの多くは、ほぼ特命であなたのことを指名します。
そんなわけで、一度ニュースレターを試すと、他の方法を使えなくなる方も出てきます。

筆者はそれで構わないと思っています。
なぜならレターは、お客さまの選別までしてくれるからです。
つまり、特命であなたのことを指名することは、レターがお客さまを選んでいるということです。

キャリアが浅い方は、お客さまを選別することに、まだピンと来ない方もいるでしょう。
しかし売れている人は「この方は自分のお客ではない」と、明確に線引きしています。
あなたのニュースレターはこういう役目も担っています。

ニュースレターを通して出会ったお客さまは、あなたの「人となり」を無意識に理解しています。それが良くも悪くも、お客さまを選ぶことに繋がっています。
またそれが可能なのは、あなたが日常を切り取っているからですが、別の言い方をすれば、元々文章には書いた人そのものが宿るから、とも言えます。

いろいろ書きましたが、ニュースレターを通じてもたらされる恩恵には、まだ書ききれてないものもあります。次回のコラムでは、その残りを紹介していきます。

 

 

  

  

 

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

 

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

営業マンの業績アップを目的とした人事考課制度を構築するための指導、教育・助言を行っています。

また、人事考課制度を戦略的に活用し、高確率で新規顧客を獲得するための方法論を日々研究しています。