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専門コラム 第137話 展示場を中心とした営業の進め方【基礎編】

 

記憶が正しければ、このコラムの初回も、たしか「展示場案内」をテーマに口火を切りました。

 

その後展示場案内に関しては、少ないながら、折に触れて記事中で言及しています。

 

ただ主題に「展示場案内」に設定してコラムを書いたのは、初回の投稿と今回の 2 回だったように思います。

 

考えてみれば、住宅営業のコラムというのに、展示場というテーマにあまり向き合って来なかったことを、少し反省しているところです。

 

そこで前回お伝えしたとおり、展示場を中心とした営業について——おそらく複数回に分けて——記事をまとめています。

 

なお初回は【基礎編】ということで、展示場アポ取得や販売マナーについて、今回は書けませんでした。

 

これを期待していた方は、次回までお待ちください。

 

展示場を中心とした営業の進め方【基礎編】

家は「見過ぎる」ぐらいが丁度良い

 

ここまで「展示場」という言葉を連呼しましたが、ここでいう住宅展示場は、ハウスメーカーが展開する「常設展示場」だけを指すのではありません。

 

例えば、お施主さまの厚意で、一定期間、展示場として借り受けた現場(移動式の展示場)も、もちろん含まれます。

 

また移動展示場より、さらに短い期間(週末の2、3日など)限定で披露する見学会の家も、広い意味での住宅展示場です。

 

最近では、移動式の展示場や完成現場のほうがお客様に好評です。

また近場のオープンハウスを見てみると、その会社でしか出せない「本当の意味で」の設計力も確認できます。

 

その意味で、これから家の計画がある方にお勧めしたいのは、できる限り多くの現場を見ることです。

なお「多くの現場」とは、自分たちの予算では「手が出ない現場」も含みます。

 

よく「見過ぎると混乱する」とも聞かれますが、決してそんなことはありません。

 

反対に、見過ぎて「混乱する」ぐらい、多くの現場をしっかり見ることです。

 

そして混乱したところで、一旦クールダウンする。

 

それからようやく業者選定に取り掛かる。

 

これぐらいで丁度良いのです。

 

たしかに低金利で住宅ローンを組める期間は限られています。

 

ただ、そんなことで焦ってしまっては、建てた後で後悔ばかりが残ってしまいます。

 

余計なお世話かも知れません。

 

でも、建てる側も一定期間は、家について“しっかり”勉強してほしい。

 

これがプロの本音です。

 

多くの営業が展示場案内で見落としている盲点とは?

 

前置きが長くなりました。

 

ただ、お客様も将来の勉強のためにと、展示場や現場に来場されていることを、営業は考えなければいけません。

 

そこで、まず営業がいちばんに意識することは、(あえて言いますが)これは「身だしなみ」に尽きます。

 

つまり自分の「見てくれ」が、わざわざ当社を選んで来場した方を、もてなすのに十分なものかということです。

そこが正しく理解できていなければ、営業として失格です。

 

身だしなみといっても、特に流行を意識し、高価なものを身につける必要はありません。

ただ誰から見られた場合でも、不快に映らない、かつ清潔なものを身に付けるようにします。

 

たったこれだけです。

 

しかしこれができるだけで、営業成績の差は開きます。身だしなみを嘗めてかかってはいけません。

 

身近なところで参考になるのは、やはり大手ハウスメーカーの営業です。どこが違うか、一度自分で研究してください。

 

また展示場案内では玄関に脱いだ靴、また営業はスリッパを履かず案内することもありますから、ソックスなどは十分注意を払いましょう。

 

逆に身だしなみがきちんとしている営業には、神様も力を貸してくれます。

 

例えば、難なくアポが取れるのは、お客様のことを考え、常に身だしなみに気をつけている新人という場合が少なくありません。

不振を脱却したい方は、まず身だしなみだけ見直してみましょう。

そうするだけで、数字が改善されます。

 

経験や学んだ知識の深さは、確かに営業に色を添えます。

 

ただ展示場では、第一印象が勝負の分かれ目です。

 

どんなに知識が乏しく、トークが不慣れでも、身だしなみをこざっぱり整えている、誠実な営業には勝てないとお考えください。

 

営業同士の情報交換会のススメ

 

次に取り組んで欲しいのは、展示場案内についての情報交換会です。

 

情報交換会とは、展示場案内トークのネタを公開したり、競合の住宅会社の情報を営業目線で語ったりする、割と和気藹々としたミーティングです。

 

この程度のことですから、やっているところも多いかも知れません。

 

例えばバスルームでは「こうしたトークを普段行っている」だけでも構いません。

また、2階リビングのモデルハウスで必ず話すこと、反対に言ってはいけないことなどもあるでしょう。

 

たまに営業で集まって、このような討議をしてみると、これまで見落としていたこと、新たに追加する点などが見えてきます。

 

またこうすることで、展示場案内トークがより良いものに更新され、ひいては展示場アポ率の向上にもつながります。

 

こういったことも、先の身だしなみではありませが、ハウスメーカーでは当たり前のように行われています。

さすが、“展示場を中心とした営業”の草分けだけのことはあります。

この辺は見習うべきかなと思います。

 

もしやっていないところがあれば、営業リーダーを決めて取り組まれると良いでしょう。

営業間で親睦を深める機会としてもお勧めです。

 

今回はごく基礎的な事柄に終始しました。

次回はもう少し踏み込んだ内容をと考えています。

  

  

  

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

 

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

営業マンの業績アップを目的とした人事考課制度を構築するための指導、教育・助言を行っています。

また、人事考課制度を戦略的に活用し、高確率で新規顧客を獲得するための方法論を日々研究しています。