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専門コラム 第309話 営業マンは有象無象にだけはなってはいけない

 

有象無象とは、取る足らない人や事柄、無視しておくべき人等を指します。

これと似た言葉に烏合の衆があります。
こちらには、統率や規律を持たない集団という意味が込められています。

たとえば筆者が推進する営業のひとつに、書いて売る営業手法があります。

書いて売る営業手法は、特性としてブームにはなりにくい事象です。これを満足に使いこなしてもいないのに簡単に売れないと言い放ち、もっとカンタンに売れる方法はないのと聞いてくるやからがいたとしましょう。彼等こそ有象無象の象徴です。

普通は「それが確かに売れそうだ」と思ったら、多少は試行錯誤して自分のモノにするでしょう。また自分なりに手を加えてアレンジするのが普通です。

そういう努力を一切せず、挙げ句の果てに文句を付け、偉そうに踏ん反り返る。これが、筆者が捉える有象無象の正体です。だから営業マンなら有象無象と一緒にされた日には、はっきりいっておしまいです。

ただ、幸か不幸か、あなたは優秀な営業マンです。

あなたのやるべきことはライバル、もしくは彼等の営業手法に難癖をつけることではありません。

お客さまから信頼を勝ち得て、売上に繋げること。これがあなたの仕事です。

いまいちど、有象無象に成り下がっていないか、自分自身をチェックしてみでください。

  

営業マンは有象無象にだけはなってはいけない

うまく行っている人の人生とは一体何か?

まく行っている人の人生と、うまく行かない人の人生で何が違うか?

うまく行っている人の人生は、うまく行かないときに不満をこぼさないんです。
ということは、逆も真なりで、うまく行っていない人に限って、不満や愚痴が増えるんです。

そうです。実に簡単でしょう。

もう一度いいます。皆さんは有象無象にだけは、なってはいけません。そして烏合の衆と人から言われないよう十分注意した方がいい。

有象無象こそ不満を口にする輩だから。
また烏合の衆も、同じようにすぐ愚痴を口にする人だからです。

たとえば前回のWBC の日本の布陣で、うまく行っていない時に不満、愚痴が増えるメンバーは誰一人としているでしょうか? 
逆に言うと、そういう人、またそういう感じを匂わせ人を、少なくとも栗山監督は呼ばないように注意しています。典型的なのが、ヌートバーというまだ無名の選手です。

彼(ヌートバー)は、当時、まだ高校生だった斎藤佑樹世代の日本の選手たちが訪米した際、一緒に写真を撮って、彼らのことをレジェンドと思っていた野球少年でした。
そんな彼が今回起用されたのは、何より彼の人間性が、ダルビッシュや大谷翔平らと並んで「日本ベンチ内を盛り上げるような明るさ」を感じたからと筆者は想像します。。

筆者は野球について詳しいわけではありませんが、今回の戦いをみる限り、栗山監督なりの人選観・野球観が、かなりの割合で功を奏している。
穿った見方かもしれませんが、WBC の監督がもう少し毛色の異なる監督だったら、今回のような勝ち方が出来ていたか分かりません。少なくとも筆者にはそう見えました。 またヌートバーほど目立ってはいませんが、私はオリックス・バファローズから選出された投手の宇田川選手にも注目していました。

  

人生にも広がる「可能性の扉」とは

もちろんこのことは、営業や人生にも当てはまります。

営業や人生にも、幾つもの可能性の扉が待ち構えています。でも不思議なことに、先の未来は、その「可能性の扉マター」では絶対選べないことになっています。それが人生の決まりごとと言うやつです。
別の言葉で言い直すとすると、扉の先にある課題に対し、より安全で、より手っ取り早い、また失敗のない人生という基準では選べないことになっています。
つまり人生は必ず試行錯誤するようにできているんです。

人によっては、その根底に「人生に失敗したくない」と願っている方がいるとしましょう。でも言っておくと、人生に失敗の選択というものは存在しません。
扉の先に思いもよらない試練が待っていたとします。たとえそれが借金苦だとしても、私たちがしなければいけないことは、不満や愚痴を口にせず、与えられた試練(今回の場合は借金苦)を乗り越えることだけです。

あるのはいつも試行錯誤を楽しむこと。
この試行錯誤のことを、別名で「魂の修行」といいます。

人間的にみたら魂の修行に見えますが、魂のレベルでみたら借金の返済も、勉強や遊びでしかありません。
実は魂のレベルでいうと、地球は学校や遊園地と変わりません。つまり我々小学生にとって、教育や遊びは人間の成長のために必要なこと。それと同じレベルのことなのです。

はっきり言って、人生に失敗したくないと思っている限り、人生は一向に好転しません。
なぜならいい人生を歩みたい(より安全で、より簡単な、失敗のない人生)と願っていることは、そうではない人生を必ずセットで経験するようになっているからです。

それとは逆に、自分ではどうにも出来ない苦難を与えられることはないと自覚し、「何くそ」と苦難を乗り越えた方に、神さまは魂のレベルをワンランク上げてくれます——これまで打撃不振で喘いでいた四番の村上も、いずれは息を吹き返すことになるはずです。

こういう人にとって、残り人生とは、掛け替えのない休息タイムとなります。

 

つまらないことで怒らないことも人生には必要なこと

WBC の3試合目、チェコとの戦いにおいて、大谷選手はチェコの先発ピッチャー、サトリアとタイミングが合わず苦戦する場面があります。

ゲームをご覧になった方ならわかると思いますが、独特のスローボールは、大谷に限らずほとんどのメンバーが普段あまり対戦することがない球速で、同じように苦戦をしていました。そして何打席目かは忘れましたが、遂にはめずらしく三振をしてしまいます。

しかし大谷の態度は他の選手とは微妙に違います。
大谷選手はチェコのアマチュア投手に三振しても「こういう時もあるよね……」と、戯けて何食わぬ顔をしていました。そして次の打順が回って来たら、軽々と2塁打を放ちます。これが、人生がうまく行っている人の特徴です。

彼らは偶然の失敗に腹を立てることはありません。
チームスポーツは野球でもサッカーでも、めぐって来た数少ないチャンスを、どれだけモノにできるかが勝敗を分けます。ということを、彼らレベルの選手なら皆知っています。それなのに僕らは、ちょっとした失敗を、さも大失敗のように捉えます。

そして深刻に反省しなくて良い場面を、さも大失敗したかのように反省します。

いちばんいけないのは、大反省すべき失敗について、皆さんはどちらかと言うと大甘です。
これではいつまで経っても成長しません。

どうやらこの続きは、別のコラムに書いたほうがいいようです。

次のコラムでは、より営業よりの言葉を用いて書いてみようと思います。

  

  

   

記事提供:経営ビジネス相談センター(株) 代表取締役 中川 義崇

 

弊社は、日本で唯一の『営業マンのための人事考課制度』を専門的に指導するアドバイザリー機関です。

営業マンの業績アップを目的とした人事考課制度を構築するための指導、教育・助言を行っています。

また、人事考課制度を戦略的に活用し、高確率で新規顧客を獲得するための方法論を日々研究しています。