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専門コラム 第4話 資金計画

                                   

資金計画

かつての住宅営業は資金計画と言えば、顧客の年収を如何に上手く聞き出せるかに注意を向けらました。

        

しかし今は時代も変わり、顧客の年収を上手に聞き出すことより、どのように顧客からお金のプロとして信頼されるかが問われるようになっています。

資金計画についても同様です。

資金計画で顧客の信頼を獲得する!

○○○○に基づく「資金計画」を、顧客と共有する

それではどうすれば、初めての資金計画で顧客の信頼を得られるでしょう。

        

とりわけ資金計画については、正しい住宅ローンの借り方・返し方を伝え、顧客と情報を共有することに尽きます。

そして資金計画の変化に気づくのは、年収をベースにした資金計画は、返済計画の目安にするには便利ですが、それだけではもう古いという事実です。

          

では、何をベースにするのか? それがライフプランという考え方です。

          

ライフプランと聞くと、難しい保険の話かと思うかもしれません。しかしライフプラン自体を理解することはとても簡単です。

       

まずライフプランの理解に欠かせないのが「人生の3大資金」です。

【人生の3大資金】とは

  • 住宅資金
  • 教育資金
  • 老後資金

のことです。

     

「人生の3大資金」には、真っ先に私たちが扱う「住宅資金」が入っています。

         

ちなみに下記は、ファイナンシャルプランナーなどが提唱するライフプランに基づく住宅ローンの正しい返済方法の一例です。

      

  1. 十分な返済期間を設ける(最長35年間)
  2. 返済額は最低限にしておく(返済方法は計画がしやすい元利均等返済を選択
  3. 自己資金(頭金)は多いほど良い
  4. 適正な流動資金を手元に残しておく
  5. 繰上返済は大事。ただし実行するのは、子どもの教育資金が一段落した後、また安定的な貯蓄が増えてから実施する
  6. 原則、退職までに完済する

        

もちろんベテラン営業の方であれば、自分の経験に基づく住宅ローンの正しい借り方・返済方法をすでにお持ちのことでしょう。

でもそれが年収に基づく古い形式の「借り方・返済方法」なら、多少のリニューアルが必要かもしれません。

        

住宅ローンの返済方法で、重要なこととは?

住宅ローンの返済方法で重要なことは、毎月の返済額を「無理のない額」に抑えてしまうことです。

そこでポイントになるのが返済期間と適正な返済額、そして十分な自己資金です。

       

住宅ローンは最長35年の返済期間を設けており、計画時期が早ければ誰でも超長期返済を利用できます。

     

特に子供の教育資金が増える時期、家計支出が予想外に増大します。

はじめにDINKS感覚で組んだ返済計画では、直ぐ苦しくなってしまうかもしれません。

また資金繰りの悪化から、ローン破綻に陥る場合もあります(これを「期限の利益の喪失」と言います)。

        

また自己資金(頭金)を多く計画に投入できれば、その分、月々の返済額が抑えられ、さらに利息額も少なくなります。

手元に残しておく資金も大事ですが、頭金を多く用意することが、借入額を減らせる最善策ということを忘れてはいけません。

           

繰り上げ返済について、必ず知っておかなければならない重要なポイント

前述の 4. 5. もライフサイクル上のリスクを考慮した住宅ローン返済のアイデアです。

        

4. は病気リスクや転職リスクなど、突然の家計支出に備え、流動性資金をプールしておく分です。何もなければ繰り上げ返済に回せるお金です。

     

5. は読めば分かりますが、繰り上げ返済をするのは、少なくとも教育資金などの支出がある程度落ち着いてからにします。

       

夫婦共働きが順調に継続している世帯で、資金に余裕があれば随時繰り上げ返済をしても問題ないでしょうが、当初の予定とは異なり、夫婦共働きが不安定な場合は、決して無理をしてはいけません。

そしてライフサイクル上のリスクがほぼ無くなったところで、余裕資金を繰り上げ返済に回します。

      

この段階での資金計画では「総予算の把握」も、もちろん必要です。

ただしライフプラン上のリスクを考慮した住宅ローンの返済方法を顧客と共有することも、この時期だからできることの一つです。

情報の共有で、顧客との信頼関係を構築してください。